2009年11月24日(火曜日)

官房機密費―中央紙なぜ取り上げない

カテゴリー: - katsumi @ 23時57分19秒

 官房機密費を使途抜きで総額公表した官房長官発言、同じ20日に国会で官房機密費をただした塩川哲也日本共産党衆院議員質問。

 

 税金の使い方に厳しい姿勢をとっていると自任しているであろう中央紙だが、行政刷新会議の事業仕分けを評価し、さらなる仕分けをあおっているにもかかわらず、使途を明らかにしないままの官房長官発表に異をとなえる社説は一紙もなし。

 

 国民にとって大事な問題を正面から問いかけしないジャーナリズムってなんなのだ―といいたい。

 

 地方紙にこそジャーナリスト精神が息づいている。

官房機密費 非公表なら自民と同じだ  琉球新報 2009年11月22日 

 「官僚主導政治からの脱却」などと勇ましいことを言っていた民主党だが、いざ政権を担当してみると自民党と大差ない。そんな事例が目立ってきた。
 民主党は「税金の使い道をすべて明らかにして、国民のチェックを受ける」と衆院選のマニフェスト(政権公約)で約束していた。
 ところが内閣官房報償費(機密費)について平野博文官房長官は、9月の鳩山政権発足以降2回にわたり計1億2千万円を受け取ったと説明したものの、使途は明かさなかった。
 機密費は官房長官が管理し「国の事業を円滑、効果的に遂行するための経費」とされる。「領収書の要らない政治資金」として国会対策費やパーティー費にも支出されてきたとみられる。かねてその不透明さが問題視されてきた。
 民主党は2001年、使用者や金額を明記した文書を作成し一定期間を経て公表することを盛り込んだ「機密費使用文書作成・公表法案」を衆院に提出している。結局、廃案になったものの、原則ととして通常の記録は10年後、特に機密性の高いものは25年たって公表するとうたっていた。
 鳩山由紀夫首相は、こうした経緯を踏まえ「近い将来しっかりと議論する必要がある」と述べたが、具体的な取り組みはまだ見えない。
 いかなる理由があれ、使い道を明示できない裏金同然の公金など、本来あっていいはずがない。不正の温床になり得るからだ。表に出せない後ろ暗い経費なら、廃止した方がよっぽどすっきりする。
 国庫から官房長官に支出される機密費は年間およそ12億円。麻生前内閣は衆院選直後の9月1日に国庫から2億5千万円を引き出し、支出していたという。一体何に使ったのだろうか。国民は完全に蚊帳の外に置かれている。
 米軍再編合意見直しにも言えるが、マニフェストに明記したことをいとも簡単にほごにするようでは、政治家の発言を信用する人はいなくなる。
 まさか政権公約が単に人気取りのための方便だったとは言うまい。その場限りに甘言をろうしたわけでもなかろう。
 本当に税金の使い道をすべて明らかにするつもりなら、官房機密費こそ真っ先に手を付けるべきだ。鳩山首相は10年後、25年後などと悠長なことを言わず、機密費の実態を速やかに公表し国民に適否の判断を委ねてほしい。


官房機密費 これは「公表」ではない 信濃毎日新聞 11月22日(日)

 こんなやり方で納得してもらえると思われたとしたら、われわれ国民もなめられたものである。

 平野博文官房長官が内閣官房報償費(機密費)の月別支出額を公表した。2004年4月以降、毎月1億円から2億円。年間12億円ほどが国庫から支出されていた。

 これは「公表」と言えるようなものではない。内閣府の金庫から官房長官の金庫へ、金が移されたことを示すにすぎないからだ。

 機密費が問題になるのは、その先の使い道である。共産党がかつて入手し明らかにした資料などからは、背広代、海外視察時の餞別(せんべつ)、パーティー券代など、与野党の国会議員に国会対策として渡されていたのではないかという疑いが浮上する。

 機密費について歴代の政権は「国の事務、事業を円滑、効果的に遂行するための経費」と説明してきた。背広代や餞別に使われていたとしたら、「国の事務、事業」ではなく、与党のための予算と言わざるを得ない。

 平野官房長官は今回、支出先や使い道について一切明らかにしていない。公表した内容は、情報公開法に基づいて国民から請求された場合、いやでも開示せざるを得ないものである。

 官房長官は就任直後の9月、記者会見で機密費について問われると「そんなものあるんですか」ととぼけた。今月に入りようやく存在を認めたものの「(費用の)性格上、使途をオープンにすることは考えていない」と、非公表を続ける考えを表明。鳩山由紀夫首相も追認した。

 鳩山政権が発足した後の9月と10月、それぞれ6千万円の機密費が支出されている。この問題について、鳩山内閣の姿勢は誠実さを欠いている。

 民主党は8年前、機密費の透明度を高めるための法案を国会に出している。使い道を制限し、使った人、使った先を記録に残し、10年ないし25年たったら公表する−。以上がその内容である。その時の党代表は鳩山首相だった。

 25年後にも公表できない使い方があるとは、まず考えにくい。永久に秘密にしなければならないような金は本来、税金でまかなうべきでない。

 かつて主張してきたことがなぜ実行できないのか、首相や官房長官から納得いく説明はない。

 国会対策の名目で金が民主党側にも渡っていたので、問題をうやむやにしようとしている−。そう勘繰られても仕方ない。


 

官房機密費 使途も公開する姿勢で  (北海道新聞  11月22日)

 領収書のいらない政治資金とも言われる内閣官房報償費(機密費)の一端が明らかになった。

 平野博文官房長官が2004年4月から今年10月までの5年半の月別支出を公表した。

 小泉純一郎氏から麻生太郎氏まで4代の自公政権と、鳩山由紀夫政権の2カ月分だ。毎年平均12億円が使われ、総額は70億円を超える。

 機密費は官房長官が国政運営に必要と判断しさえすれば、自由に使える経費だ。自民党政権下では長年、非公開とされてきた。鳩山政権が公開に踏み出した意義はある。だが肝心の使途は明らかにされなかった。

 自民党が大敗した衆院選からわずか2日後の9月1日、麻生政権は2億5千万円を引き出していた。

 政権交代を目前に控え、これほどの巨費を一体、何に使ったのか。そうした疑問を解消するにも、使途を含めた原則公開のルールが必要だ。

 平野官房長官は公表に当たり「出せるものは出す」と、情報公開法に基づく範囲で明らかにする意向を示した。だが経緯を振り返れば、とても積極的な開示とは言えない。

 平野氏は就任直後の記者会見で機密費について問われ「そんなの、あるんですか」と、存在そのものを否定するかの発言をしていた。

 その後、再び質問されると、今度は「報償費は知っているが、機密費は知らないから答えなかった」と釈明してみせた。

 政治の透明化を掲げる政権のスポークスマンとして誠実な対応ではない。今回の公表も民主党政権になって以降の支出実態に関する報道が先行し、やむなく後追いで行ったというのが本音ではないか。

 使途の公開については「支出する先方との関係もある。慎重にしたい」と依然後ろ向きだ。すべての情報開示が難しいのは理解もできる。

 だが機密費は過去に国会議員の餞別(せんべつ)や与野党幹部のパーティー券の購入などに充てられ、筋違いの国会対策費として使われてきた。

 すぐに使い道を明らかにするのは無理でも一定期間を経たものは公開する。そうした原則を確立すれば不透明な支出に歯止めをかけられる。

 民主党は01年に国会に提出した「機密費公表法案」で、機密性の高いものは25年後、それ以外は10年後に公表する−と求めていた。

 平野氏は来年4月から1年間かけて支出を検証し、公表の是非を判断するという。もっと早く公開の基準や方法を検討すべきではないか。

 かつて国会の代表質問で「機密費の使途を国民に説明する義務がある」と迫ったのは、ほかならぬ野党時代の鳩山首相だ。公開に向けて指導力を発揮してもらいたい。 


コメント

このコメントのRSS

TrackBack URL : http://www.tanaka-katsumi.net/modules/wordpress/wp-trackback.php/2693

この投稿には、まだコメントが付いていません

コメントの投稿

改行や段落は自動です
URLとメールアドレスは自動的にリンクされますので、<a>タグは不要です。
以下のHTMLタグが使用可能です。
<a href="" title="" rel=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <br> <code> <em> <i> <strike> <strong>


ご注意 : セッティングにより、コメント投稿から実際に閲覧できるようになるまで暫く時間が掛かる場合があります。 再投稿の必要はありませんので、表示されるまでお待ち下さい。

19 queries. 0.057 sec.
Powered by WordPress Module based on WordPress ME & WordPress

blog 最近の投稿
blog 月別過去ログ